朝、テラスは18度、外は霧です。
何にも見えません。
この湿り気のある寒さ、霧を通した光、この感じを私の身体は覚えていました。 そうです。 スコットランドです。 30年前、夏至のスコットランドを旅した、あの時の空気と光です。
夏なのに肌寒くてセーターを買った、霧のネス湖の遊覧船でいただいた、暖かい紅茶とショートブレッド。 Mさんが運転できないので、何日間も一人でレンタカーを運転して疲れていて、道沿いに時々立っている「アフタヌーンティーやっています」の看板を見る度に、休みたいな~と思いながら運転した、あの霧で霞んだスコットランド。
アフタヌーンティー、私はこの言葉を聞くだけで何だかホッとします。 一人でも他の人と一緒でも、テーブルに用意されたお茶のポットとスコーンやビスケットを前にすると、心が暖かくなって幸せになります。
この25年前に買った「Tea Time」というイギリスの本は、私の愛読書。 素敵に美味しいスコーンやクッキーやケーキが沢山紹介されています。 この本のレシピでどれだけ作ったか数え切れません。
スコーンのページには書き込みが沢山あります
中に挟んだ紙にはベジタリアンバージョンです →牛乳と書いてありますが豆乳の間違い
右下のメモは、ハトムギの粉を入れたスコーン
このメモを見ていると自分の好みの変化がよく分ります
上からCoffee creams: Cornish fairings: Shrewsbury biscuits
写真も素晴らしいのです。
この写真を撮った人、お料理を作った人が、どんなにティータイムを大切にしているかが伝わって来ます。 美味しそうなお料理、素晴らしい茶器、カトラリー、ナプキンやテーブルクロス、全てが調和して美しさを醸し出しています。 お茶のテーブルはその国の文化なのだと思います。
上からWholewheat scones: Chelsea buns: Cornish splits:
Scottish drop scones: Crumpets:
Smoked salmon & cucumber sandwiches
上からCoffee & Walnut cake: Strawberry shortcake:
Whisky raisin cake: Baked cheescake:
ベジタリアンになる前は週に1度はベーキングをして、スコーンやクッキーが冷凍庫にない事はありませんでした。 ベジタリアンになって、牛乳、クリーム、バター、卵が使えなくなり、この本で作ったほとんどのレシピが使えなくなりました。 一時は落ち込んでしまいましたが、気を取り直してベジタリアンの、それも卵も乳製品も使わない純菜食 ヴィーガン vegan の、スコーンやケーキ、クッキー作りを始めました。 試行錯誤しながら失敗を繰り返しながら、そしてようやく美味しいと思えるものが出来るようになりました。
次回はその中の一つ、特にお気に入りの
「ジンジャー&レモン・スコーン」をご紹介したいと思います。