7月末にダウンして、その後は寝たり起きたり・・・ 少しずつ元気になって来たのですが、1日一つの事をすると疲れてしまいブログがアップ出来ませんでした。

元気になるためには体に優しく滋養のあるものを食べなくては、でも頑張ってお料理する力が出ない。それで最低の労力で作れるスープとご飯がここ1か月の私の主な食事でした。ブランチは甘い野菜のスープ、夕食はエジプト風のモロヘイヤスープ、これに雑穀の入った軽いご飯を添えて来る日も来る日もいただきました。全然飽きなかったのは体が求めていたのかもしれません。

160830Web1

我が家は8月半ば頃から、下の畑でMさんが育てているモロヘイヤが採れはじめました。

私が初めてモロヘイヤを知ったのは30年前、Mさんのエジプト赴任でカイロに住んでいた時です。モロヘイヤはエジプトではMulukhia と言われ、古代王朝時代から食べられている大変ポピュラーな野菜でした。エジプトでも特に暑いアスワンでは、夏はモロヘイヤとオクラしか育たなくて、人々はこの二つの野菜で夏を乗り切ると聞きました。

モロヘイヤ・スープはエジプト人がこよなく愛するスープで、兎や鶏でとったこだわりのブイヨンで腕によりをかけて作ります。私達が住んでいたアパートは台所が中庭に面していたのですが、モロヘイヤの季節になると各階の台所からモロヘイヤをスープのために細かく刻む包丁の音が響いていました。

160830Web2

モロヘイヤは柔らかい先の方だけを摘むと、下からまた柔らかい葉が出て来ます。日本のモロヘイヤはこの柔らかい食べられる部分だけを摘んで売っていますが、エジプトでは下の枝の部分も一緒に刈り取った様な状態で売られています。買って来てから柔らかい食べれられる部分を摘んで使います。

160830Web3

本場エジプトのモロヘイヤ・スープは、スープのブイヨンをとった兎や鶏のソテーに、ご飯、それにピリッと辛いソースを添えて食べますが、私のは手抜きのベジバージョンで肉なしです。スープにご飯、それにフライドオニオンとい赤唐辛子を少しふって頂きます。

160830Web4

モロヘイヤはトロロ菜とも言うそうですが、このスープは洋風トロロご飯という感じがします。

160830Web5

エジプトでは油で炒めた細かいパスタ入りご飯を添えますが、私は五分づき米、バスマティライス、キヌア、モチキビをミックスしたご飯でこの夏は頂いています。キヌアのプチプチ感とバスマテイライスの軽さ、穀物の味と香りが素晴らしい、我が家の最近のヒットご飯で☆スープにとても合います。

160830Web6

私のモロヘイヤ・スープはこの本のレシピが基本になっています。30年前に最初に買って、ボロボロになったのでその後再訪した時買いなおし、その後また訪ねた時写真入りのニューバージョンになっていたので、また買いました。

160830Web7

そのニューバージョンに掲載されたモロヘイヤスープのセットメニューの写真です。上から細かいパスタ入りのご飯、ピリッとしたトマトソース、モロヘイヤ・スープ、それにストックをとった鶏のソテーです。

160830Web8

著者の Samia Abdennour さん、4人のお子さんのある主婦です。外国のフードジャーナリストやコックさんが書いたのではない、エジプトの中産階級の家庭料理を知る事が出来る貴重な本、と、読むたびに思います。

160830Web10

この本にある、モロヘイヤ・スープ(4~5人分)の分量です。

生のモロヘイヤ2kgとありますが、これは枝付きの重さなので(冷凍なら500g入り2つとあるので)正味1kgと考えます。1kg位の鶏が2羽は、鶏半羽が一人分のエジプトの量です。ニンニクが15~20片は多すぎる気がしますが、エジプトのニンニクはとても小さいのです。

次回はこのレシピを基本にした、日本で作るベジバージョンのモロヘイヤ・スープの作り方をご紹介したいと思います☆