前回お話したマクロビオティックの”甘い野菜のドリンク”を元に考えた、「甘い野菜のスープ」の作り方をご紹介します。
このスープの基本材料は 玉ねぎ、キャベツ、南瓜、人参です。

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マクロビオティックでは、地表近くに出来る丸い野菜は天と地のエネルギーを同じくらい受けるので陰陽のバランスがよいと考えます。 玉ねぎ、キャベツ、南瓜がそれで、人参は地中で下に伸びるのでより陽性なのだそうです。

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今回は大根をオプションで加え、南瓜はMさんが育てたひょうたん型を使いました。

 甘い野菜のスープ
<材料> 作りやすい分量・6~8人分
玉ねぎ     250g
キャベツ    125g
南瓜      400g
大根      200g (オプション)
人参      300g
水        5カップ~
塩        小さじ1/2
焼きだし    1袋
<作り方>
① 野菜は玉ねぎ以外は皮をむかないで使います。それぞれ一口大に切り、玉ねぎ、南瓜、キャベツ、大根、人参の順で鍋に重ねて入れます。
② ヒタヒタより少い水を入れ、上に塩をふり、火にかけます。保温鍋の時は煮立ったら火を弱めて5分煮て、20分ほど保温。普通の鍋ならそのまま野菜が柔らかくなるまで煮ます。
③ 野菜が柔らかくなったら焼きだしを入れ、水を少し足してかき混ぜます。
→ これは具沢山のスープのベースとなります。 このまま冷まして鍋ごと冷蔵庫に入れておき、必要な分だけ小鍋に取り出し水を足し温め、味付けの仕上げをして使います。

マクロビオティックを勉強をして食材には陰陽があるのを知りました。 調理も材料の陰陽を考えて行うのですが、中でもこの重ね煮には感動してしまいました。 鍋の中を小宇宙と考えて、より陰性な材料を鍋の下に置き、より陽性なものを上に重ねて、煮ている間に鍋の中で陰陽の循環が起きるようにするのです。 すると野菜がより甘くなったり早く煮えたりするのです。 このスープで、最初にヒタヒタより少ない水で野菜を煮るのは、水を沢山入れると野菜が鍋の中で踊ってしまい、せっかく陰陽順で地層のように入れた材料が煮ている間に動いてしまうからです。

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先ず玉ねぎを入れます。
キャベツの方が陰性なのですが、玉ねぎの味を出すために鍋底にいれます。

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キャベツを入れます。

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南瓜を入れます。

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オプションの大根を入れます。

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一番上に人参を入れ、水をヒタヒタより少なめに加え、塩(とても陽性)をふります。

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火にかけ煮立ったら弱火にして、保温鍋なら5分煮て20分保温。 普通の鍋なら蓋をして弱火で野菜が柔らかくなるまで煮ます。

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野菜が柔らかくなったら焼きだしを入れ、水を少し足して軽くかき混ぜれば具だくさんのスープのベースの出来上がりです。

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鍋ごと冷蔵庫に入れて置き(4~5日は保存可)、必要な時に小鍋にとり、水とだしの素、調味料を足して仕上げます。

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この日はアメリカのBetter Than Bouillon の植物性のチキン味にして、パセリをふりました。

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油分なしの、野菜の澄んだ味のするスープです。 私はこのスープにご飯を入れながら食べるのが好きです。 疲れた時、食欲のない時、忙しい時、この温かいご飯入りスープは体の負担にならず、本当にリラックスします。

バリエーション
・缶詰の水煮トマトを加えればトマト味になります。 → 参照 4月12日 ホッとスープ
・クスクスを添えればモロッコ風一皿に。       → 参照 4月16日 ホッとスープ その2
・油揚げを入れ、お味噌を入れればお味噌汁にもなります。
・水煮の豆を入れると満足感のあるスープになります。
・小さめのショートパスタやスパゲティを砕いて入れればミネストローネに。