昨日、熱海で感動の再会がありました。東京在住のTさんとは10年振り、スエーデン在住のNさんとは3年10カ月振りです。

お二人ともスエーデンのC先生の教え子で織物のお友達です。私が元気なら我が家に泊まって頂いて、時間を気にせず積もる話をユックリ話したかったのですが、今の私にその体力はなく。せめて一緒に食事でもと横浜中華街で飲茶とも考えたのですが、年末の人混みへ出かけて自分が果たして元気でいられるか自信がなくなり、、、 3人で会うのは諦めて、東京から関西へ移動するNさんが熱海で途中下車して、駅近のカフェで再会する事に。

そうだったのが、前夜サプライズがありました。東京のTさんが藤沢の実家廻りで熱海へ来て下さると!


お二人に頂いたクリスマスプレゼント

場所は熱海駅ビルのベーカリーカフェ「Bakery&Table」、時間は10時半~11時。私はお二人に見てもらいたい染織品やクリスマスプレゼントを車に積んで早めに家を出発。再会の前に熱海駅ビルでクリスマスとお正月の買い物を済ませたかったのです。

Tさんからは世田谷区豪徳寺のFIKAFABRIKENと言うスエーデン菓子のお店のクッキー

10時過ぎに熱海駅ビルのに着き、大急ぎでお店を回って買い物をしていると「エミ子さん!」の声。驚いて声の方を向くと観光客で一杯の人混みの中にNさんが立っています。時間にゆとりをと早めに来たとの事でTさんも一緒です。

私は事情を説明して大急ぎで買い物を済ませ車に運んで、今度は車からお二人への品を出して、超特急でお二人の元へ。

スエーデン留学中に現地のお菓子に魅せられた女性が作っているのだそうです。

遠く離れた3人が、このように(約束はしてたと言え)人混みで出会って、一緒にカフェへ向かう・・・ 私は不思議さと感動で胸が一杯になり、カフェのスタッフに「私は伊東、あの方は東京、あの方はスエーデン在住で、熱海駅ビルに広々した素敵なベーカリーカフェがあるからそこで会いましょうになったの、一人の方とは10年振り」と思わず話してしまいました。すると「えっスエーデン!どうぞごゆっくりなさって下さい。」のお返事💛

Nさんのプレゼントは本場スエーデンのクリスマスのクッキー

店内は大きな窓から朝日がサンサンと降り注ぎ、私には全てが輝いて見えます。大きなマグカップのコーヒーで乾杯。Tさんと最後に会ったのは、スエーデンのC先生が「ツタンカーメンの衣装展」で来日した時、その展覧会をスエーデンから日本に持って来た方は展覧会の会期中に亡くなり、C先生は4年近く前に亡くなりました。

このクッキーで有名なお店のもので、並んで買ったとの事。 蓋をあけると・・・

その後コロナが始まり、聞けばTさんはコロナ禍に病気が発覚して2度も入院手術なさり、現在も療養中との事。今日のような遠出はめったにしない、今朝は4時に起きてご主人の車で藤沢の実家に先ず行き、そこから一人で東海道線で熱海まで来たとの事。帰りは熱海から小田原へ行き、そこから新宿まで小田急で、駅にご主人が迎えに来て下さる事になっている、と、話されました。

缶が重たいはず、クッキーがぎっしりです。

こんな大変な思いをしてTさんは熱海まで来て下ったのです。コロナ禍で皆が自由に会えなかった間に何と沢山の事があった事か。私も3度骨折し腎臓を悪くし、、、 でも身体の悲鳴に耳を傾け手当すれば身体は復活する、私は声を大にしてそう話しました。

薄くて繊細、全然割れていません。

織物のこと、それぞれの暮らし、今からの人生計画、話は尽きる事なくあっという間に3時間以上が過ぎました。お昼時混んでいた店内に午後の静かな空気が流れています。私達はコーヒーをお代わりしてお食事パンもお菓子パンもいただいたのですが、何と質素な10年ぶりの再会の食事! でも何とも言えない満ち足りた気分、本当に幸せな一時でした。

次回は”私の仕事場に泊まってユックリ”を約束して、名残惜しさを振り切ってお別れしたのでした。