8年前に畑を始めてから、植えっぱなしで、今も元気な野菜があります。
それはフローレンス・フェンネル。
葉や種をハーブやスパイスとして利用するフェンネル(茴香、ウイキョウ)の
葉柄基部が肥大した品種です。

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私がこのフローレンス・フェンネルを初めて食べたのは、30年も前、イタリア、ボローニャのフローレンス風ステーキの専門店でした。

レストランの席に案内され、隣を見ると、大きなボールに盛られた生野菜をかじりながら、イタリア人の男性が一人で一切れ500gはあるステーキを食べていました。 私とMさんはステーキの大きさに圧倒され、小さいのを注文ようと思ったのですが、500g以下では炭火でうまく焼けないとの事だったので、二人で一切れを分ける事にしました。

そして隣のテーブルの野菜のボールも忘れずに注文しました。 その生野菜が盛られたボールの中に、食べた事のない野菜がありました。セロリのような歯触り、アニスの香りと甘さ、その爽快さで、とても食べきれないと思えたステーキも、何とか二人で食べる事ができたのです。ウエイターに名前を尋ねると「フェノッキオ」との事。 その爽やかさが忘れられなくて、畑を始めて直ぐ育ててみたのです。

フローレンス・フェンネルは伊豆では収穫が12月から4月です。
種まきは春と秋に出来ます。

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イタリア直輸入の種には色々な種類のフローレンス・フェンネルがあります。
これはフェンネル・パルマ
昨年、種の説明を見て、どうしても育ててみたくなった品種です。
→ フェンネルdi Parma sel.Prado】は他の品種と比較すると球茎部分が小さく、白く、とてもやわらかいのが特徴です。香り、味、舌触りが大変によく、Franchi社スペシャルセレクションのおすすめ品種です。生産地:イタリア 内容量8g 種子数:約2000粒

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この春初めて収穫、丸いのが雌株、長いのが雄株です
説明の通り、柔らかくて、香りが上品な、素晴らしい品種でした

出はじめの柔らかいものは、生でセロリのように使えます。 春も近くなって大きくなり、少し硬くなったものは、スープやグリルにすると、塩と水だけで素晴らしい旨味の一皿になります。

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大きくなったフェンネルは先ず縦に半分に切り

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さらに縦半分に切って芯の固いところを切り落とします

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食べやすい大きさに縦割りにしてオイルをたらした厚手のフライパンに入れ
塩を振り、フタをして時々返しながら火を通します
途中焦げ付きそうになったら水を少し入れて、蒸し焼き状態で火を通します

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フェンネルの生葉を刻んでかけて出来上がり

油と塩をまぶしてから高温のオーブンで焼く方法もあります。
上のやり方はフライパンひとつで出来るのが魅力です。

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この時は他の野菜もオーブンでグリルしました

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大根、人参、さつま芋、フェンネルのグリル
バルサミコ酢をちょっとかけました

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フローレンス・フェンネルの花
花が終わると、青い小さな実になり、それから種になります
実も種もお料理やお菓子作りに使えます