時間は飛ぶように過ぎ、11月も今日で終わりです。今月は忙しい日が続き、ゆっくり外の景色を眺める時間もありませんでした ☆ 気がつけば ☆ リビングの前のコナラの葉が黄色くなっています。

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そして ☆ 気がつけば ☆ 玄関の前の植え込みのノシランがトラ刈りになっていました!

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夜中に鹿が玄関先までやって来て、大好物のノシランを食べたのです。

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玄関のちょっと先は安心だったとみえて、ゆっくり食べたのでしょう、ノシランの葉は殆ど食べられて丸坊主です。何年もかかって大きくなったランが一晩でこんなです。

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10年ほど前から、このあたりでも鹿や猪の被害が多くなり駆除が始まりました。私達の住む山は禁猟区なので鹿が逃げて来たのか、それから鹿が多くなりました。動物好きの私は最初は可愛いと気にしていなかったのですが、丹精して育てた家の周りの山野草や植え込みまで食べてしまうのです。歩けないほど植物が育っていた入口から玄関先の小道は、一時奈良公園のように下草が何もないような状態になってしまいました。芽を出しても芽を出しても食べられてしまう植物は、根も弱ってしまいおびえていました。それで敷地の周りに杭を立てて鹿よけのネットを何十メートルも張りました。

でもその後も、やっと植物が芽を出し大きくなり始めるとまた食べられてしまう。鹿も賢くなってネットを越えたり、破って入って来るのです。高いネット(2メートルです)に替えたり、破られやすいところは2重にネットを張りました。それでも破られる。毎年毎年この繰り返しです。今回も何処のネットが破られたのか見回ったのですが、不思議な事にどこも破られていません。何処から入ったのか分らないのです。

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・・・ 奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の  声きく時ぞ 秋は悲しき ・・・ 百人一首のこの歌、この頃は鹿は奥山にいたのでしょうか? 今は里山? いいえ人里です。

私は夜中に鹿の鳴き声で目が覚めると、懐中電灯を持って外に出て追い払いに行きます。植物が可愛そうだからです。

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被害を免れた門の前のノシラン。こんな風に流れるような葉が1年中青々しているのです。夏には白い花を咲かせ、冬になるとその実は素晴らしい青、群青色になります。

自然と調和して生きる、そこに生きる命が調和して存在する ・・・ 思うのは簡単ですが、実際は生易しい事ではないのを、私はこの身近な「鹿」を通してひしひしと感じています。