・・・ 気が付いたら翌朝でした。

お腹は空いていないなかったのですが、朝食後の薬があるので、着替えてホテルの朝食ビュフェへ。ペットボトルに飲料水を入れるのに床に水をこぼして先ず失敗。汁物用容器にお味噌汁をよそったつもりが。手の甲にかけて少し火傷してしまいました。見える方の目が霞んでいる&片目で距離感がつかめないからでした。

ホテルをチェックアウトし眼科医院へ向かう道の黄色い点字ブロックが目に入った時、昨日はこれを頼りに歩道を歩いたのを思い出しました。この黄色は目が霞んでも良く見えるのです。

目が不自由な体験を20時間して、手術した目の眼帯が外され見えた世界、それは仰天する異世界でした。明るく、クッキリ、色も違い、近くから遠くまで良く見えるので世界が広く立体的に見えます。見え過ぎて情報量が多くて戸惑ってしまうくらい。自分が今まで、見える世界の20%くらいしか見えていなかったのだ、と、思いました。

薬局に処方箋を出して薬を待つ間、駅ビルminaka小田原のカフェでぼんやり景色を見て過ごしました。

ここには何度も来ているのですが、パティオをの周りにどんなお店があるのか掴めなくて素通りしていたのです。

江戸情緒たっぷりの楽しそうな広場、抜けるような青空の下人々が楽しそうに食べたり飲んだりしています。

白壁に瓦の建物と赤い日傘が似合っています。

私は自分が徐々に目が悪くなって見えなくなっているのに、それに慣れて見えないと思っていなかったのです。そんな視力なのに、細かい仕事を気力を奮い立たせて行っていた・・・ 忍耐強さ、我慢強さ、頑張り屋にも程があった、それが分かって来ました。

伊豆の仕事場に帰宅したのは3時前、手術前手術後ご飯ばかり食べていたので、無性にパンが食べたくなり、

冷蔵庫にあったものでオープンサンド風を作り、オーブンへ。

熱々のオープンサンドとミルクティーの美味しかった事!

霞んで暗い世界に住んでいた私、片目の手術が終わっただけですが、明るくカラフルな世界に住めるようになりました。嬉しいです。

でも気は許せません。今、白内障手術は日帰り手術が主流で気軽に考えがちですが、そうではないのを手術前の説明会で知りました。術後もしっかり点眼や薬を飲まないと合併症が起こる事もあり、術後の経過観察も1か月までは毎週、それ以後は2週ごと、3週ごと、3か月後、6か月後、1年後あり、必ず受診しなければなりません。

点眼に慣れていない私は、点眼スケジュールとiPhoneの目覚ましとタイマーをフル回転させて間違えないように点眼しています。でも1度間違え、眼科医院に電話して対処方法を教えて頂きました。

目を触らない、目に水滴やホコリが入らないようにも大切で、眼科医院で保護メガネを頂きました。

上が寝る時用、下が起きている時用です。

術後3か月は目が安定しないので眼鏡を作る事はできないとの事で、今はHazukiルーペだけで読書もパソコン、仕事も行っています。