糞掃衣完成6 袈裟・縫い合わせ縦方向 の続きです。

縦方向にユニットを3枚縫い合わせ、縫い目と縫い代を隠す様に「葉」と呼ばれる細長い布を縫い付け、縦長の布「条」が出来ました。次はこの「条」を緯方向に縫い合わせて行きます。

「条」を繋ぎ合わせた状態の原寸大の型紙を作り、その上に縫い合わせた「条」をのせて、寸法通りに出来上がるよう縫い合わせる”縫い線”の微調整をします。

縫い線の位置が決まったらチャコで印をつけ、縫い代が表側に出るよう2枚の「条」を重ね、待ち針を打ちます。

そしてチャコの印の上を、ゆっくりとミシンで縫います。

今回の糞掃衣は新品のシルクオーガンジーを土台である芯地にして、その上に芯地より一回り小さい表地に山型布を散らして刺し子縫いしました。縫い合わせるのは芯地のシルクオーガンジー一重の部分になります。

↑表は、このように縫い代が出ています。

裏はこのように芯地のシルクオーガンジーの縫い代はなく平坦

芯地のシルクオーガンジーが薄いので、その向こうの刺し子縫いされた表地の裏側が良く見えます。

「条」と「条」を縫い合わせた縫い目の部分にも、縫い代を隠す様に「葉」と呼ばれる細長い布を、細かい返し縫で一針一針縫って止付けます。

先ず2枚の「条」を縫い合わせ「葉」を縫い付けたものを4枚作りました。

そして残った1枚の「条」を、2枚縫い合わせてあるのに繋いで3枚続きにします。

この時も、下に原寸大の出来上がり寸法の型紙を敷いて、微調整しながら縫い合わせる位置を決め印を付け、待ち針で止めてミシンで縫います。

3枚縫い合わせたものの裏側です。

繋いで大きくなって行くほど、微調整もミシンで縫うのも大変になって行きます。

縫い合わせる度毎に型紙の上に置いて微調整しながら、次の縫い線の位置を決めて行きます。

4枚繋ぎと、5枚繋ぎ、それが終りました。 次は最後の真ん中の縫い合わせです。

全体が歪みなく平坦になるよう念には念を入れて縫い線の位置を決め、大きな2枚となった布を注意深く合わせて待ち針を打ちます。そしてミシンと作業台を繋げて布に負担がかからないようして、ミシンでゆっくり縫い合わせました。

最後の縫い合わせが終り、その縫い目に細長い「葉」を被せ、一針一針返し縫で止めるのが大変でした。手縫いする部分が布端から1m以上あるので、大きな作業台の上に袈裟をのせ、縫う部分の作業がし易いよう袈裟の下に高さのある箱を置いて行いました。

最後の「葉」を縫い付けたら、アイロンで押さえて落ち着かせます。

27枚のユニット全部の縫い合わせが終りました。

歪みや凸凹もなく万歳~ です。