2019年、長年の夢だった袈裟の作り方を三島市のお寺で習い始めました。 一番小さい「絡子」と言う五条の袈裟を3枚縫い終え、次は七條袈裟という僧侶が仏様に祈ったり座禅を組む時に身に着ける大型の袈裟を縫う事になりました。ところが材料(衣材と言います)の関係で、途中でそれが九条袈裟に変更になり、それがようやく完成しました。

巾が210cm、丈は130cmあります。

Mさんの病気と入院手術、介護、私の病気と骨折、そして新型コロナ。お寺の「お袈裟を縫う会」も2年間お休みになり、私の袈裟縫いは長らくストップしていました。

上に2か所紐が着いていて、これを結んで肩に固定します

それが「お袈裟を縫う会」の6月再開で再スタートしました。私は病気と怪我で体力も運動神経も落ちていて、三島へ車で往復し会に参加する自信がありませんでした。でも勇気を出して”ユックリ無理しないで”を自分に言い聞かせて三島のお寺へ出かけ、3年ぶりに参加。

1本の紐は裏側に着けてあります

7月も参加して、8月の会には出来上がった九条袈裟を持って参加出来ました。

袈裟はたたみ方があって、たたむとこのように小さくななります

7月の会で、袈裟を入れる「袈裟袋」が必要という事を知りました。袋物等作った事が無い私は、見本を見せて頂いても作り方が全然分かりません。それで茶道の袋物の本を買ったり、YouTubeで作り方を捜して何度も見て、やっとの思いで袋を縫いました。

初めて作った「数寄屋袋」

表生地は私が昔織った布、裏はインドの手織地、どちらも本藍染です。芯地が必要な事や留め具にマグネットボタンと言うものがあるのも、初めて知りました。

袈裟とセットにする「座具」と言う、僧侶が儀式に床に敷いて使う布も作りました。↓

巾74cm、丈は106cmあります

裏はこんな風になっています

表地は袈裟と同じ草木染めした紬、裏はこれも袈裟と同じ絹のオーガンジー。 座具もたたみ方があって、たたむと ↓

こんなに小さくなってしまいます。

これにも袋が必要という事で・・・

このような袋を作ってみました

蓋を閉じると、こんな感じです。

袋の外を見て、中にどんな袈裟が入っているか分かると便利というお話だったので、袈裟と座具に使った紬地の端切れを縫い付けてみました。

先週の「お袈裟を縫う会」でお寺に収めたのですが、住職様がこのお袈裟を差し上げる予定の僧侶に直ぐ連絡して下さって、その方にその日お渡し出来ました。その僧侶は以前我が家の木を伐採して下さった方で、初対面は山梨県。縁が繋がって今回の九条袈裟となりました。人生は本当に不思議です。