11月に入って、棺衣を織るために織機を1台空ける作業を始めました。
織機を3台連結して行っていた経糸のセッティングを終わらせて、一番後ろの織機1台を外すのです。
織り終わった布の経糸の最後と、これから織る布の経糸の始めを、1本1本繋いでいるところです。
続けて織る布の経糸の本数が同じ時だけなのですが・・・ こうすると、新しく織る布の経糸を、糸を上下するための針の穴や、模様のための針の穴、密度を保つための櫛に、何百本、何千本の糸を何回も通す手間が省けるから楽なのです。
こんな風に一番目の糸は一番目の糸と、順番を間違えて交差しないように、1本1本繋いでゆきます。
約700本、半分終わったところです。
糸の下には大きなお鍋に水を入れてヒーターにかけ、湯気で糸が潤っている状態にしながら結んでゆきます。そうしないと静電気がおきて結びにくいのと、糸が切れにくくなるからです。
全部結び終わりました。
先に織った布の経糸の最後と、今から織る布の経糸の最初が繋がりました。
繋いだ部分の余分な糸端を短く切って、新しく織る布の経糸が織り手前に来るまで引きながら手前に巻き込んで動かして行きます。
糸が引っかかって切れたりしないように、注意深く少しずつ動かして行きます。
模様を織り出すための針の穴を通過中です。
絡まったり切れたりしないように、細心の注意が必要な場所です。
無事通過、次の密度を保つための櫛の歯を通ります・・・
無事終了、織機に新しく織る経糸がセットされました。
新しく織る布は2台の織機にセットアップされ、一番後ろの織機を外します。
外したこの織機で、棺衣のための帯状の装飾布を織ります。
織物の恩師のための織物に取り掛かる、その前に済まさないと始まらない、「経繋ぎ」の作業が、ようやく終わりました☆