宮脇綾子さんの展覧会で、藍染の古布の美しさを再発見した私・・・

手持ちの藍染古布を生かした袈裟、糞掃衣を制作して見たい!と思うようになりました。

土台にする布は、軽く・張りがあって・針が刺しやすい、薄手の麻の古布。

早速ヤフオクで捜すと・・・

ピッタリのが出てきました。

麻無地の長衣まとめて5枚が!

宮城県の出品者から出されていたのです。

襦袢1枚以外は、4枚とも紋付でした。

紋付はフォーマルです。夏用なのか、絹の紋付が買えないので麻なのか・・・

江戸時代に綿が栽培され始める前は、特権階級以外の衣服の中心素材は麻だったと言います。

届いた麻の長衣は経年の汚れが酷いので、早速お湯を沸かして煮洗いのスタートです。

色落ちを考えて、最初は白い襦袢と薄黄色の長衣を洗濯液に入れます。

液が見る見る黒くなって行きます。

30分煮たら・・・ 白系を引き上げ、次は青系長衣3点を同じ洗濯液に入れて煮ます。

煮洗いが済んだら、色別に水に浸して1晩置きます。

真っ黒で濁った洗濯液

ステンレスタンクから洗濯液をボールで組みだして捨てたのですが、ボールの底が見えない程の汚れです。

一晩水に浸けた着物は、冷水で何度かすすいで脱水して干します。

薄い藍色の長衣2枚は色落ちして殆ど白に、中間の藍色の長衣は、清々しい藍色が蘇りました。

黄色の長衣は何で染めたか不明ですが、煮洗いしても色が殆ど変化しませんでした。