ここ伊東の家に新しくやって来たもの

電子ピアノです。

2017年、横浜の家の改修が終わってMさんが横浜に移ってから、Mさんの老化防止にと買ったピアノです。↓

私に電子ピアノを教えて下さったのは、ここ伊豆の山のご近所のCさんです。Cさんは80歳近くなった時、東京のお住まいを自宅から老人ホームに移し、ホームで薦められてピアノを始められました。近所にある別荘にも電子ピアノが置いてあって、私に披露して下さった事があるのです。両指を動かすのが老化防止になる事、練習は楽しみでもあり、生きる励みになると笑いながら話されました。

それで私はMさんが横浜へ移る前から横浜の家の近くにピアノの先生を捜し、横浜の家の修理が終わると直ぐにこの電子ピアノを買ったのでした。でもお目当てのピアノ教室のシニア枠が一杯で空きがなく、そうこうしているうちにMさんの調子が悪くなり、ピアノは使われないままになってしまいました。

Cさんに電子ピアノの手軽さと素晴らしを教えて頂いた私が選んだのは・・・

CASIO PX-160  Privia

憧れだったハープシコードの音色に切り替えたり・・・

自分で弾く機会は一生ないだろうパイプオルガンの音色にも切り替えられます。

ヘッドフォーンもあるのでご近所の迷惑も避けられます。

音量も調節できるので、ボリュームを下げておけば強く弾いても大丈夫。また弾くだけでなく、内蔵されている60曲の曲を聴くことも出来るのです。Mさんは最初よくピアノ曲を自動演奏にして聴いていましたが、操作が分からなくなってそれも出来なくなりました。

私は今年のお正月の3度目の骨折の後、一時リハビリする気力がなくなった時があったのです。1回目の骨折のリハビリの時はサンバを聴きながら歩行器を押して家の中を毎日4000歩も歩いたのに、自分を叱咤激励してリハビリする気力が出なくなってしまったのです。

その時、何故か「ピアノが弾きたいな~」と思い、旧友AさんとKさんに横浜の家から伊東の仕事場に電子ピアノを運んで頂いたのです。2月半ばの事でした。

ハノンで指の訓練をして、バッハの簡単な曲を弾けるようになりたいと思っていたのですが・・・

小さい頃少し習っただけの何十年ぶりのピアノ、楽譜の読み方まで忘れていました。それで・・・

バイエルも買って独習を始めました。

毎日1~2時間は弾いています。

動かなかった指が少しずつ動くようになる喜び、下手でもゆっくりでも、自分が弾くと音や和音が奏でられ、その音色に頭や心が癒されるのです。

ピアノの前の窓を少し開けて、木々の香り一杯の風を感じながらピアノの練習をするのは、今の私の一番幸せな時間です。

私はリハビリをする気力が出て来て、杖なしで歩けるまで回復しました。でも意識と肉体機能の間にギャップがあって、歩いていて足がもつれる事があるので未だ注意が必要です。

物理的な身体だけでなく心も癒す、身体と心のバランスが健康のために大切なのを、今回私は身を持って知りました。