3月初め、私が具合悪くて寝込んでいた時、スエーデン在住のテキスタイル・アーティストNさんからメールが届きました。予定していた日本行きを中止する事、亡き恩師の収集品の展覧会にあわせて、エジプト・シワオアシスのテキスタイルの冊子を作る準備を始める事、私が昔のシワオアシスの写真を持っていないかと。

今日は雨、コナラは花が終わり若葉が大きくなりました

 

私はようやく少し元気が出て来たので、先日Nさんにお返事を出しました。

Nさま
その後いかがお過ごしですか?新型コロナウイルスが、あっという間に世界に拡がり、2か月前、あなたが日本へ来る予定をしていた頃には想像も出来なかった世界になってしまいました。スエーデンのコロナ対策は厳しくないようですが、C先生のエジプト・シワオアシスの衣装収集品の展覧会は開催ですか?私のシワへのキャラバン旅行(1985年)のアルバムを開いてみました。240枚ほど写真がありますが、どんなのがよいのでしょうか? エミ子

雨が冷たそう

 

エミ子さま
メールありがとうございます。お元気になられたようで良かったです。スエーデンでも(他のヨーロッパの国ほどでは今のところ無いにしろ)新型コロナウイルス感染は広がっています。特にスエーデンは他の国と違う対策「集団免疫獲得の方向性」なので(イギリスも最初はそうだったのですが止めました)、外国からも国内からも批判は出ています。イタリア、スペインやフランスのような完全な隔離や封鎖はしていませんが、それでも制限はかなりあります。

70歳以上の人や持病を持っている人などはリスクグループとなり、早い時期から、外出禁止、同居人以外との接触禁止、買い物も人に頼むという風です。エミ子さんもご存知のキューレーターのEさんも、息子や孫が買い物をしてドアのところに置いて、バルコニーの下から手を振ってくれると電話で聞きました。ただ家の中にずっといるのは健康に良く無いので、人との接触は避けながらの公園や自然のある場所での散歩や運動は良いとされています。それでEさんも一日2回散歩に出ていると言っていました。

最近は老人ホームでの感染からの死亡が多く出て、介護者の防護衣とか問題になっています。ただ私は問題はそれだけではなく、元々あった老人ホームでの人手不足や資格がない人の雇用など色々な問題があった上での死亡者数で、コロナだけの問題ではないと思っています。

私自身、日本の様子や他の国の様子もネットで追っていますが、情報に振り回されない様にと心がけています。私は元々一人でやる仕事なのでそれ程生活は変わっていません。劇場や映画館など人が集まるところは閉まっているので、外出や人と会うことが少なくなったくらいでしょうか。電話やメールでコンタクトを取ることが多いです。

私にとっては丁度いい機会で、しばらく家にこもってC先生の収集品のための原稿を書いているところです。先生の収集品の写真もできるものは撮り直したり、やっと第一稿が出来たところでEさんに読んでもらっています。展覧会開催のミュージアムは現在は閉じられていますが会期予定は夏までです。こちらはここのところ天気もいいし、だんだん明るく暖かくなってきて気持ちのいい日が続いています。お元気で。 Nより