鹿猪除け金属柵の最終工事が先日終わりました。私の住むここ伊豆の山の分譲地の管理事務所に鹿猪対策の相談に行ったのが1月半ば過ぎ、ここまで来るのに4か月かかりました。

急勾配の山林に設置できる柵を選ぶのは簡単でなく、私も管理管理事務所も造園土木屋さんも、紆余曲折&悪戦苦闘した4か月でした。今、日本中で鹿猪が人間の住む地域に入って来て大変な事になっています。それで私の経験が少しでもお役に立てばと考え、鹿猪除け柵について何回かに分けてアップしたいと思います。

私は最初、一番安価で設置も簡単な電気柵の設置を考えていました。100メートル単位販売ですが、鹿対策用が200メートルで15万円くらいなのです。

電気柵セット品シカ対策用

管理事務所にそれを相談すると、「電気柵は雑草やツル植物が電線に触れると放電して効果が落ちてしまう、電気柵の足元の雑草を刈って何もない状態に管理するのはこの崖地では不可能」との回答でした。

それで金属柵の設置となり、多種ある中から安価で崖地でも設置しやすい金属フェンスを捜しました。フェンスがロールだと急勾配の崖地は扱いにくい、それでフェンスが2メートル巾のパーツになっていて、支柱やフェンスが細めで目立たない「ノブハラ・メッキガードフェンス」が候補となり、見積もりをとりました。

施工手順イラスト

これも100メートル単位の販売で、高さ180センチの鹿猪対策用柵200メートルの見積もりは、送料を入れて57万円でした。

この「ノブハラ・メッキガードフェンス」の詳細を、管理事務所の担当者と造園土木屋さんにお見せして相談すると、「支柱が細すぎるのと、その支柱が2メートルしかなく地中に20センチしか打ち込めないのは強度が全然たりない」との事。

それで強度を出す方法を製造元に相談して考えてもらう事になりました。待つ事1か月、出て来たのは1.6メートルの打ち込み支柱の上に2.0メートルの支柱を被せるという案。その支柱は直径38ミリもあるメッキ鋼管で、それが2メートル間隔でズラッと敷地を取り囲む事になります。値段は送料を入れて90万円近い金額。

これは私の住む分譲地内に設置された別の金属柵ですが、支柱の太さはこんな風です。メッキ鋼管は錆びないので良いのですが、ギラギラした鋼管は目立ち、これに囲まれては檻の中か工事現場に居るよう!

私は頭を冷やしてもう一度考え直し、捜し直す事にしました。

そこで出て来たのがこれ「パタサク」と言う金属フェンスに茶色のコーティングをした柵でした。

優れた景観性

正和商事が農業用資材メーカータキロンと共同開発した柵で、金属メッシュ部分が10メートル単位で屏風のように折り畳まれているので、持ち運びし易く広げ易い。メーカーに問い合わせると斜面地でも設置可能との事。

これも打ち込み支柱の上に支柱を被せる方式ですが、支柱の太さは32ミリ弱で茶色にコーティングされているので目立ちません。そして何より10メートル単位の販売なのです。早速170メートル分プラス出入り口2か所の見積もりを依頼し2日後にメールで見積もりが届きました。

値段は輸送費込みで84万円弱、直ぐに注文と送金を済ませ、後は到着を待つだけとなりました。

次回に続く