朝早く、前の晩にダイニングテーブルの真中に置いた花を、そっと見に行きました。

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南青山であった宴席で頂いて、大切に持ち帰ったお花・・・

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私が頂いたのは、花嫁のテーブルに飾られていたお花でした。

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私のたった一人の姉弟の娘、姪の結婚披露宴。

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披露宴のテーブルはお花で一杯でした。

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小さな花瓶に挿したお花・・・

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ブーケにしたお花・・・

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頂いたブーケを、帰宅してしみじみ眺めながら、私は40年以上前の事を思い出していました。

亡き父がボリビアのアンデス出張中に病に倒れなければ、このお花が飾られた結婚披露宴はなかったと・・・

ペルーの首都リマの病院へ搬送された後も、父の状態はよくならず、勤め先の会社から家族に来て頂きたいとの連絡。病気だった母の代わりにペルーへ行った私、父は私が分かった様子だったけれど、病状はよくならず、日本から脳の専門医を呼ぶ事に。

リマにあるプレインカの染織美術館「天野博物館」の創設者の天野氏が、脳梗塞後の回復状態を日本の脳の専門医に診て頂きたいとの事で、そのお医者さんと私が天野氏の邸宅に招待され、発掘された素晴らしい染織品を見せて下さった。これが私が南米の染織に興味を持つ発端となり、その後の私のブラジル行に繋がるのです。

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私のブラジル滞在は、母の病気悪化で1年8か月で終わったのですが、なんと沢山の人々との出会いがあった事か。そう、頂いたこのブーケのように、本当に色とりどりの・・・

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ブラジルで同じ職場だった日系一世のお友達が、その後日本に働きに来て・・・ 我が家に遊びにいらして弟と知り合い、二人は結婚したのです。

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この結婚は簡単ではありませんでした。結婚した二人にも、その家族にとっても、大きなチャレンジでした。

何か国語が堪能というポジティブで明るく美しい姪。彼女の祖母にあたる亡き母にそっくりなその花嫁の姿に、私は世代を超えて咲いた花を見た気がしました。 人生は本当に色々な事があります。それも壮大な天のシナリオの元にあるのではないか、と、思うようになった私です。