Mさんの体調が安定してきたので、昨日は思い立って二人で箱根へ出かけてみました。
芽吹き始めた木々、標高の高いところは桜が未だ咲いています。下に見える緑色の橋は現存する日本最古の鉄道橋早川橋梁、1917年に架けられたとの事なので100歳の鉄橋です。
箱根湯本から登山電車に乗って、私達が下車したのは宮ノ下駅。
駅のホームから下をのぞくと、今日の目的地が直ぐ見えました。
NARAYA CAFE ☆
築50年近い古い建物をリノベーションして生まれたカフェです。
1階がカフェやショップ、2階がギャラリーになっています。
このカフェの母体となっているのは、元禄年間創業の300年余り続いた箱根の老舗温泉宿「奈良屋ホテル」です。2001年ホテルは惜しまれつつ閉館したのですが、その14代目となるはずだったご夫妻の「この地に新たな人々の交流の場を作りたい」との思いからナラヤ計画が生まれ、このカフェが出来たのだそうです。奈良屋ホテルの従業員寮だった建物を、オーナー夫妻がお友達と一緒に解体作業をして、プロの力を借りながら一緒に建築作業もなさったとの事。
2階のギャラリーの床が一部抜いてあって1階のカフェが見えます。この吹き抜けの天井に下がっているシャンデリアはホテルで使っていたものだそうです。
1階のカフェのキッチンが見えます。カフェの前がオープンスペースになっていて名物の足湯があるのです☆ ギャラリーを出て坂道を数歩下ると・・・
足湯が直ぐ見えます。
塀も何もなくて道から全部見えてしまうのですが、何だか楽しそうです☆
カフェのメニューは色々あるのですが、お昼を済ませたばかりでお腹一杯だったので、とりあえずお茶だけたのんで足湯の準備。お湯は源泉からで、最初はぬるいかな~と言う感じでしたが、そのうち気持ちが良くなり気が付けばMさんと1時間以上も足湯しながらお喋りしていました。
隣に座った方と自然にお話ししたり出来るのも、同じお湯に浸かりラックスしているからでしょうか。道行く人が足湯をしている人の中に知人を発見してワイワイしたり、足湯していた母子のお父さんが車でお迎えに来て、足湯していた人達に「さようなら」を言ったり・・・ カフェと足湯の幸せが周りに広がって行きます。塀や建物で囲った閉ざされた空間ではこんな風にはならない、近くのお店や駅やそこにいる人達にも幸せが繋がって行く感じになるのが不思議です。
この解放された気持ちの良いリラックスとコミュニケーション・・・
実は2週間ほど前に私は一人でこのNARAYA CAFE へ初めて来て感動し、あの感動は何だったのだろうと、今度はMさんと一緒に来てみたのです。
前回一人で来た時はこの「ならやパフェ」をいただきました。ソフトクリームの下に桜餡と白玉団子が入っています。
NARAYA CAFE の足湯は無料、美味しいお茶やパフェも観光地値段ではありません。建物にお金をかけないのでこの値段でやって行けるのでしょう。お金をかけた設備の整った立派な施設で一方的にサービスを受けるのではなく、質素でも美しくリラックスした環境で生まれる心や心の交流を大切にする。閉じ込めるのではなくて解放して幸せを一人占めしないで外に放つ。
それが拡がり繋がって人や地域をイキイキさせて行き、人のネットワークが生まれ、私達がこの世界を創っているのだという意識が生まれて来る・・・
NARAYA CAFE で足湯しながらお茶をいただいていると、そんな気持ちになって来るのです。ナラヤ計画に新しい時代の息吹を感じて嬉しさで一杯の私です。