出張料理の仕事を終えて、昨夜伊豆に戻って来ました。

私が作ったのはビーガンの、前菜6種類、主菜6種類、デザート3種類、それプラスお持たせの品があり、それらをタイムリーにお客様にお出しするのが仕事でした。

当日の出張先での最初の仕事は、お供物の盛り付けでした。

用意された盛り皿に、伊豆の山から採って来たゼンマイの葉を敷き、伊豆産の野菜とMさんから受け取った横浜の家の初物のトマトを盛りました。

搗き立ての鏡餅

お菓子のお皿には・・・大きな月餅、中華の蒸し菓子マーラーカオ、京都下賀茂の矢来餅(やきもち)

そして、その日の朝、奥様が取りにいらした鯛。

キッチンペーパーに包んだ保冷剤の上にそっと乗せ、周りに伊豆の山椒の枝をあしらいました。時間まで変質しないよう上にも保冷剤をのせました。

そして今が旬の果物のお皿

この後、奈良から届いた三色の丸餅のお皿が加わり、奥様がお米と塩の器を用意されました。

そしてそれから、私は人間のためのお料理の盛り付けを始めました。

スモークしたお豆腐に胡桃を乗せた前菜、お豆腐を醤油ベースのマリネ液に一晩浸してから桜のチップでスモークしたものです。

その他の前菜は・・・
・地元産の枝豆の塩ゆで
・アーモンド、カシュー、ペカン、3種類のナッツの自家製スパイシーロースト
・フムス(ひよこ豆ペースト)のカナッペ
・パイナップル入りキャロット・ラペ
・ミディ・トマトのマリネ

そして主菜は・・・
・薩摩揚げの盛り合わせ(お持たせ)、大根おろし、生姜、レモンを添えて
・テンペの蒲焼風、実山椒添え
・エリンギのグリル
・焼きアナゴ(お持たせ)
・夏野菜の揚げ浸し
・柿の葉寿司(奈良からのお持たせ)、今の時期だけの朴葉の若葉で包んだものでした
・キビ入りおこわ
・胡瓜の一塩
・千切り大根と三つ葉のサラダ

そして、最後のデザートは・・・
・伊豆の夏みかん羹

ここまで準備と盛り付けで手一杯で、写真はなしです。

・デーツのクリームサンド(クリームの中に砂糖漬の生姜とレモンの皮が入っています)
・スティック状のパイ(平塚の葦の名物)

このパーティーについてうかがった時、どうしてもお料理を木や草の自然な葉の上に盛りたいと思いました。パーティー前日の早朝、明るくなるのを待って、大雨の中、山へ葉を採りに行きました。採れたての葉を大きな紙に包んで、大切に横浜へ持って行ったのです。

お供物はもちろん、お料理も、葉を添えると本当に生き生きとするので、楽しく夢中で盛り付けが進みました。お客様も自然な葉を添えた供物や料理の美しさを感じられたようでした。食べ物は自然の恵み、それを改めて教えて頂いた、素敵な会食のお手伝いをさせて頂き幸せな私です。