昨年秋にMさんが車を岩にぶつけて運転を止め、Mさん一人で何処へも行けなくなりました。それで、便利な横浜へ本拠を移し、私がここ伊豆の家に織物の仕事に通う決断をしました。横浜の家をシニアが安全に暮らせる家に修理する事に決め、その後私は走りに走ってその準備をしています。

食器棚の上にず~っと置かれているこの包み。

昨年のクリスマスの前に届いていたのに・・・  毎日この包みを見ていたのに・・・  あける心の余裕がありませんでした。

30年近く前に織物を通して知り合った Winnie Poulsen からのクリスマスプレゼント。 Present は Presence 「私はここに存在しています」の意。 Winnie のプレゼントはいつもそれが凝縮しているので、受け取るには心の準備が必要なのです。

風邪で寝たり起きたりしていたお蔭で、ゆっくり休むことが出来、「あけてみよう!」という気持ちになれました。

包みを開くと・・・

濃紺と白のストライプの布が、

わぁっ~  絣です。

それも縦絣、 この紺は藍染(インディゴ)です。

絣や藍染の伝統のないデンマークで、Winnie はまた新たな勉強をして、この作品を織り上げたのです☆

リネンのしっかりっした生地、大きさからするとハンドタオルだと思います。

絣のかすれ具合が美しい・・・ 藍染(インディゴ)でないと、このようにかすれません。

添えられたカードには、他の絣の作品の写真がありました。 縦絣だけでなく縦横の絣にもチャレンジしています。 日本の絣でもない、アフリカの絣でもない、Winnie の絣の世界です。

彼女の人生には大津波がありました。 それを超えて彼女は、若い頃と変わらない好奇心とセンス、衰えない技術力で、美しい彼女の世界を織り続けています。

3,11の後、私は落ち着いて織機の前に座っていられなくなり、健康と平和のために多くのエネルギーと時間を注いで来ました。 Winnieのプレゼントを手にして、私は急に織物がしたくなってきました。今の私の世界を織物で表現したい☆

Winnie のプレゼントは、私の中の何かをおこしてくれました。 ☆ Present は Presence ☆